日本の不動産を買うことは資金があれば比較的簡単に行えますが、海外の不動産を購入するためには資金だけでなく多くの人の助けや手間がかかります。
しかし海外の不動産に投資してみたい。
実際の不動産を購入できるほど、資金がたまっていない。
など人によっていろいろ悩みがあると思います。
REIT(不動産投資信託)は、不動産に投資する方法の一つです。
一般的には、不動産会社や不動産開発会社が所有する不動産資産に投資するための投資信託です。
REITは、不動産に直接投資することなく、世界中の不動産市場に投資する事が可能となります。
この記事でリートを学ぶ事で安定した収入、世界の不動産市場などにも目を向けていきましょう。
リートの利点
リートは不動産投資信託です。株とは違うリートの利点を見ていきましょう
- 殆どのリートが小額から購入することができる
- 株と同様に新NISAが使えるため、税金の負担軽減が可能
- 年四回程度の配当金を受け取る事ができる
- ETF(投資信託)のため長期の積立投資に向いている
- 各国の金利政策に左右されることもある
上記のように株の投資信託とはすこし違っているところもありますが、実物の不動産投資同様、長期の投資に向いていると思います。
実物不動産の投資と比べてリートのメリット・デメリット
実物の不動産投資とREITの比較では、それぞれのアプローチには異なるメリットがあります。
以下に、REITの主なメリットを実物の不動産投資と比較してみます。
- 流動性と取引の容易さ: REITは株式市場で取引されるため、投資家は比較的簡単に売買することができます。一方で、実物の不動産は売買には時間がかかることがあり、市場の変動によって売却価格が影響を受けることがあります。
- ポートフォリオの多様化: REITに投資することで、複数の不動産に分散投資することができます。これにより、リスクを分散し、特定の不動産に対するリスクを軽減することができます。一方で、実物の不動産投資は個々の物件に対して直接投資するため、ポートフォリオの多様化が限定されます。
- 専門的な管理: REITはプロの不動産管理会社によって管理されます。これにより、投資家は不動産の管理やメンテナンスに関する負担を軽減することができます。一方で、実物の不動産投資は、投資家自身が物件を管理しなければならない場合があり、管理に時間と労力を費やす必要があります。
- 税務上のメリット: 多くの国で、REITは特別な税制上のメリットを享受できる場合があります。たとえば、企業が一定の割合の収益を配当として支払うことで税制上の特典を享受できる場合があります。これに対して、実物の不動産投資は、地域や国によって異なる税制が適用される場合があります。
REITにはいくつかのデメリットもあります。
- 価格の市場変動リスク: REITは株式市場で取引されるため、株価は市場の変動に影響を受けます。株式市場の不安定性や下落により、REITの価格が減少する可能性があります。
- 配当の変動リスク: REITは配当を支払うことが一般的ですが、配当額は不動産収益に基づいています。不動産市場の変動や経済の影響により、配当額が変動する可能性があります。
- 不動産市場リスク: REITは不動産市場に直接投資しています。不動産市場の変動や地域の経済状況により、不動産の価値や収益が変動する可能性があります。
- 信託報酬や手数料: REITに投資する場合、信託報酬や運用手数料などの費用がかかる場合があります。これらの費用は、投資収益を減少させる可能性があります。
- 投資家のコントロールの欠如: REITに投資すると、投資家は不動産管理や運営に関する意思決定を行う権限を持ちません。そのため、投資家は不動産資産の管理に関する意思決定に参加することができません。
日本のリート
日本のREIT(不動産投資信託)は、日本の不動産市場において重要な投資手段となっています。
- 成長市場: 日本のREIT市場は、2001年に制度が導入されて以来、着実に成長してきました。特に、都心部のオフィスや商業施設などの不動産に関心が高まっています。
- ポートフォリオの多様性: 日本のREIT市場には、オフィス、商業施設、ホテル、物流施設、住宅など、さまざまな種類の不動産を対象とするREITがあります。投資家は、自身のリスク許容度や投資目標に合わせて、これらの異なるセクターに投資することができます。
- 高い配当利回り: 多くの日本のREITは、比較的高い配当利回りを提供しています。これは、安定した賃貸収入に基づく収益が投資家に還元されるためです。
- リスク分散と安定性: 日本のREITは、複数の不動産に投資することでリスクを分散し、安定した収益を目指しています。また、プロの不動産管理会社によって管理されているため、不動産の管理や運営に関する専門知識が活用されています。
- 税制上の特典: 日本のREITは、特別な税制上のメリットを享受することができます。現在では新NISAを使える銘柄も増えています。
- 流動性と取引の容易さ: 日本のREITは、東京証券取引所などの証券取引所で取引されており、投資家は比較的簡単に売買することができます。
日本のREITは、多様な投資家にとって魅力的な投資先となっています。
日本のジャパンリート=J-reitには50以上の投資先があります。
これらは株と同じように、証券が会社を通して購入することができます。
また株と同様に新NISAも使うことができるため、売却益の税金を軽減することができます。
海外のリート
海外のリートにも証券会社を通じて、投資をすることができます。(投資をする場合は海外口座の開設が必要です。)
こちらはシンガポールのリートです。NISAにも対応しています。
SBI証券では現在アメリカ・中国・シンガポールとリートを取り扱っています。
日本のリートに比べて合計20程度で投資先は少ないです。
市場とリートの関係
個別株ではその企業の将来性や決算内容などが考量して株価に影響を及ぼします。
以下がリートの値動きに関係のある市場の要素です。
- 不動産市場の供給と需要: 不動産市場の供給と需要のバランスは、REITに大きな影響を与えます。需要が高まると、賃貸料や不動産価値が上昇し、収益が向上します。逆に、供給過剰や需要の低迷は、収益の減少や不動産価値の下落につながる可能性があります。
- 金利と金融政策: 金利水準や金融政策は、REITに影響を与える重要な要素です。金利が低いと、不動産の借入コストが低くなり、収益が向上する傾向があります。逆に、金利の上昇は不動産の資金調達コストを増加させ、収益を圧迫する可能性があります。重要
- 経済の健全性: 経済の健全性や景気動向は、不動産市場と直接関連しています。景気が好調であれば、企業の成長や雇用の増加に伴い、不動産需要が高まる傾向があります。一方、景気後退期には、不動産市場における需要が減少する可能性があります。
- 地域経済の特性: 不動産の価値や収益は、その所在地の地域経済の特性にも影響されます。人口動態、雇用の状況、産業構造など、地域経済の要因が不動産市場の動向に大きく影響します。
日本のリートではどのリートがどの地域にどれくらいの所有物件を持っているか?どのような種別の物件をもっているか?など詳しく調べることができます。
まとめ
リートは実際の不動産投資と同じように長期の投資に向いています。
最近では証券会社に定期購入も行えるようになっていますので、リートを振り分けて投資することでリスクの分散も行えます。
個別株のように一喜一憂する必要がないので、実際の不動産投資を検討する間に行うのによいかと思います。
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【海外】海外の不動産にリートを使って投資しよう。
海外のリートへの投資は、日本国内のリートに比べてさらなる多様性や成長の機会を提供します。 海外リートは、異なる国や地域の不動産市場に投資することができるため、地政学的リスクの分散や市場のサイクルの違いを活用することができます。そのため、日本国内の不動産市場に依存せず、グローバルなポートフォリオの構築が可能です。 また、海外リートは高い収益性を提供する可能性があります。成熟市場だけでなく、新興市場や成長著しい地域への投資も含まれるため、リターンの期待値が高まります。例えば、アジア太平洋地域や欧州の新興市場な ...